USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門 のレビュー【読書感想】
マーケティングに関する、初心者向けの本になっています。
マーケティングに興味を持ち始めた方々への、最初の1冊としておすすめだと思います。
またこの本によると、マーケティングの考え方は、すべての仕事の成功率を上げるそうです。
というのも、通常のマーケティングでターゲットとする「消費者」を、「上司」や「恋人」に変えても応用することができるため、だそうです。
つまり、すべての人にとって身につけておいて損がない考え方だということですね!
USJとマーケティング
USJでは2001年のオープンから、徐々に来場者数が減少していました。
しかし2014年のハリーポッターのオープン以降は雰囲気も劇的に変わり、集客数も伸ばしています。
また新規事業の成功率についても、30%だったものがこの本の出版当時には97%になったのだそう。
これはマーケティングのプロである筆者の森岡さんが様々な改変を加えていったことで実現したことなのだそうです。
(森岡さんはP&Gでマーケティングを十数年経験したあと、USJに中途で入社したそうですね!)
そんな森岡さんが、「高校生の娘にもわかるように」マーケティングの基礎について解説したのがこちらの本になります。
「フレームワークをガツガツ紹介する!」という感じではなく、「根本の考え方」について解説する、本当に初心者向けの内容になっていると思いました。
なぜマーケティングが必要?
まず、マーケティングはなぜ、どこで必要なのか解説されていました。
そもそも、日本企業は「技術志向」みたいですね。
技術が高いから、「いいもの作ったら売れるやろ」という考え方だそうです。
それに対しアメリカ企業は技術よりもマーケティングが強いそうです。
なので日本の技術力は海外から羨ましがられているらしいですね。
しかし、「じゃあ日本すごいじゃん!」というわけではないみたいです。
理由は、技術が成熟してくると圧倒的な新製品は生まれにくくなるから、だそうです。
ちょっとした差とか改善とかしか創り出せなくなるということですね。
そうなってくると技術に頼っていた日本企業はどんどん衰退していってしまいますね、、、。
そういった、技術による商品差別化が困難なローテク業界においては、マーケティングが力を発揮します。
つまり、典型的な日本企業ほどマーケティングを重視していかなければいけないということですね!
日本企業でも花王とかユニ・チャームとかはマーケティング強いみたいですが、
それ以外の殆どの企業では、「マーケティング部」が機能していないような状況みたいですね。笑
体裁のために存在しているだけの会社が多いのだとか。あとは営業の人がマーケティングみたいなことをしていたり。
マーケティングの方法 戦略的思考
じゃあどうやってマーケティングをしていくのか、に関して、「戦略的思考」というものが紹介されていました。
戦略的に頭を使うこと(そのままですが笑)、という意味であり、マーケティング的な思考を行う際の上位概念に当たるみたいです。
戦略とはなにかと言いますと、「目的を達成するために資源を配分する選択をすること」だそうです。
資源とは、カネ、ヒト、モノ、情報、時間、知的財産等です。
前提として、これらの資源は「有限で常に不足しているもの」です。
なので、いろんなことをやってみるのではなく、限られた中で何に集中していくのかを考えましょう、ということですね。
USJの場合ハリーポッターのオープン前は大半の資金をそこに集中させていたのだとか。
個人の生活でも、興味があることをいくつも手を出すのではなく、「今はこれ!」と選択していくと効果的ですね。
この考え方を身につければすべての仕事の成功率が上がりそうですね!
あとは、5C分析、4P分析とかのフレームワークや、誰に(who)何を(what)どうやって(how)売るのかを考える、といった実践的な話も紹介されていましたね。
1回読んだだけではフォローしきれませんでしたが。笑
こんな感じで、初心者にもわかりやすい内容です。
個人の感想として、日本企業はマーケティング力必須なのか!マーケティング勉強したい!興味持った!でした。
(影響を受けやすい性格です)
同じく森岡さんの「確率思考の戦略論」という別の本に、森岡さんが蓄積してきたノウハウが詳細に書かれているみたいです。
これはすでに購入しているので、いずれ読んで紹介できたらなとは思っています。
内容がめちゃくちゃ難しそうだったので厳しいかもしれませんが、、、笑
その他、マーケティング関連ではありませんが、すべてのビジネスパーソンに役立つ本として以下の本もおすすめです。