【読書感想・要約】パワポで極めるフレームワークのレビュー
結論:「メッセージをロジカルに伝える事ができるスライド」の参考書になります。
こんな悩みを持つ方々におすすめです。
- スライドが文字の羅列になってしまいがちな方
- 会社の偉い人に報告しなければいけない方
- これからコンサル系の仕事を始める方
見せ方を変えるだけで伝わりやすさも大きく変わるんだなぁということがわかりました!
概要
プロのコンサルが報告書や提案書でどのようにフレームワークを使用しているのでしょうか?
本書ではそんなプロの手法が実際のスライド例とともに解説されています。
フレームワークそのものについて、そしてその作り方、実際の応用方法の3つを学ぶことができます。
プロを真似て技を盗む事ができるということですね。
全部で73の事例が載っています。とんでもなく多いですね。笑
「内容全部を暗記するぞ!」ではなく、スライドを作るときに「なんか役に立ちそうなこと書いてあったな〜」と見返すタイプの本ですね。
構成
本書の構成は以下のようになっています。
- パワーポイントの基本操作
- 説得力を高めるスライドの鉄則
- ストラクチャー図を極める
- マトリクス図を極める
- グラフ表現を極める
- コンセプト/連関図を極める
- プロセス/フロー図を極める
- フレームワーク表現を極める
1、2といったかなり基礎の部分から説明してくれます。
つまり、読み込めばパワポを使ったことがない初心者でも、プロの技を身につけることができる内容ということです!
3〜8は実用・応用的な表現方法に関する内容ですね。
これらの表現方法は、この本を読まなければ、知ることもなかったんだろうなぁと感じています。
こういった情報を知れただけで、この本を読む価値はあったなと思っています。
「知らない」ということは当然「使うという選択肢がない」ということですからね。
その中で今回は個人的に役に立った3つについて紹介します!
イシューツリー
問題解決に使われる論点整理の方法です。
解決したい課題(イシュー)を複数の小さな論点(サブイシュー)に分解していくことで、
何が原因なのか?どこを変えたら良いのか?
という論点を明確にすることができる手法です。
これは「3ストラクチャー図を極める」の一番初めに書かれていました。
やはりこの考え方が、課題解決とか論理的思考とかの一番ベースとなる重要な思考法ということなのですね。
マトリクス図
マトリクス図とは、まず物事を2つの軸に沿って分類し整理すること、
そして整理された図をみて、
何から取り組むか、どう取り組むか、
などについて考えていくための手法です。
説明だけだとややこしいですね。笑
例えば、複数の選択肢の中からなにか新しいことを始めたい!となった際に
「必要な時間×得られる効果」という軸で分類するとしましょう。
そうすることで、
「これは短時間で効果が出そうだから優先しよう!」
「これは時間がかかるけど効果も大きいからコツコツ頑張っていこう!」
「これは時間が必要な割に効果が小さいからやめよう」
と、優先事項を決めていくことができます。
こんな感じで、分類して整理してみることで、次の行動が見えてくる。
そのときに役に立つのがマトリクス図、ということですね!
この軸は自由に設定することもできますが、本書には効果的なテンプレがいくつか紹介されていました。
「緊急度×重要度」(優先順位を決める方法、7つの習慣という本にも書かれていましたね)であったり、
「市場成長率×マーケットシェア」(事業の選択と集中を整理する方法)であったり、
「対象市場(新規or既存事業)×製品(新規or既存品)」(事業拡大の方向性を考える)
といったものなどですね。
マトリクス図は極めれば、選択がロジカルになるな!と感じました。
SMART 目標設定のフレームワーク
目標を立てた際に、達成度合いを確認できるように、また具体的に行動しやすいようにするためのフレームワークです。
specific : テーマ、表現は具体的か?
measurable : 定量的に測定可能か?
achievable : 現実的に達成可能か?
result oriented : 成果に基づいているか?
time bound : 期限がついているか?
の5つの要素を含めて目標を設定すると良い、ということですね。
「大谷翔平のマンダラチャートは目標がSMARTだ」みたいなことも言われているのだとか。
とにかくこれは仕事だけじゃなく、私生活でなにか目標を立てるときに役に立ちそうだなと思いました!
感想
他にもたくさんのことが書かれていてとても勉強になりました。
こんな感じで、この本の内容を身につければ、メッセージをロジカルに伝える事ができるスライドを作成できるようになります!
ただ最初に言ったように、「内容全部を暗記するぞ!」ではなく、スライドを作るときに「なんか役に立ちそうなこと書いてあったな〜」と見返すタイプの本です。
スライドが文字の羅列になってしまいがちな方
会社の偉い人に報告しなければいけない方
これからコンサル系の仕事を始める方
こんな悩みがある方々は、職場のデスクに置いておいて、必要になったら見返す、というのがおすすめだと思います!
おすすめの別の本紹介
この本は「コンサル1年目の教科書」の中で紹介されていたものです。
こちらもすべてのビジネスパーソンおすすめの本になっています!
そして、同じくこの本の中で紹介されていた、「外資系コンサルのスライド作成術」という本も紹介しております。
この本のほうがボリュームは少なくて読みやすかったです。笑
こちらももしよければ見てもらえたらうれしいです!
その他、「新卒社員におすすめの本」としていくつか紹介させてもらったので、こちらもよろしければぜひ!