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外資系コンサルのスライド作成術 図解表現23のテクニックのレビュー【読書感想】

結論:ひと目見て一瞬で理解できるような、「コンサルのスライド」の作成術学ぶことができます

偉い人に報告しなきゃいけない、、、という方はぜひ読んでみてください。きっと役に立つと思います。

 


以前紹介した、「コンサル1年目が学ぶこと」で、「ワンスライドワンメッセージ」という概念を紹介しました。

ただ実践してみようと思うと、(そもそも僕はコンサルではないですし)難しくてなかなかうまくいきませんでした。

これをなんとかしたいなぁ、と思って購入したのがこの本です。(コンサル1年目の教科書内でも紹介されていました)

 

venenatum.hatenablog.com

 
 

 

概要

筆者によると、

わかりやすいスライドを極めれば、より早く、より正確に、より少ない労力でビジネスを進めることが可能になる

とのことです。

確かに、日本企業のお偉い様たちは基本的にとんでもなく時間がないですよね。

社内外問わず、そういった人たちに短時間で理解してもらって、決断してもらえるようになれば、

一社員としては大変な価値を生み出すことができているのではないでしょうか。

 

構成

本書は以下のような流れで進みます。

  1. スライドの基本
  2. グラフの作り方
  3. チャートの作り方
  4. スライドをシンプルにする方法

順番に紹介していきましょう。

 

スライドの基本

スライドの構成要素としては、以下の6つだそうです。

  1. メッセージ:最も言いたいこと
  2. グラフ、チャート、表のタイトル:メッセージの根拠となるデータ、概念図の題名
  3. グラフ、チャート、表
  4. 脚注:内容理解に当たって留意しておくべき点
  5. 出所:分析に用いたデータなどの出典
  6. ページ番号

この中でいちばん重要なのは、やはりメッセージです。

メッセージが明確かどうかによって、スライドの良し悪しが決まる、といった事も書かれていました。

また、スライドを作成するときには必ずメッセージから作り始めないと、自分でも何が言いたいのかよくわからないスライドが出来上がってしまうそうです。

 

グラフの作り方

メッセージを支える根拠となるグラフも、やはり重要となってきます。

この章では、効果的なグラフを選択する方法が学べます。

 

グラフは、どんなメッセージを伝えたいのかによって、使用する数字が変わります。

ここで言う数字ですが、グラフで用いる主な数字は3種類であり、

  1. 実数値(生データ)
  2. 構成比(割合)
  3. 指数値(ある点を100としたときの値の推移)

だそうです。

このうちどれを使用すれば効果的に理解してもらえるのか考える必要があるということですね。

 

また、グラフの種類も変える必要があります。

「そんなことわかってるよ!」と僕も思っていました。

しかし基本的なグラフだけでなく、滝チャート(IR資料とかでよく見るやつ)、折れ線×積み上げなども紹介されていました。

こういったグラフを使うという選択肢は自分にはなかったなと感じました。

知らないと使えないですからね!そういった意味でとても参考になりました。

 

チャートの作り方

グラフと同様に効果的なチャートを作成することも重要です。

ここでいうチャートとは、概念や関係構造を視覚化するものを意味しています。

フローチャートみたいなものですね!

 

チャートでは、縦と横の軸を明確にして情報を並べることが重要みたいです。

「並び順を整理する5つの帽子掛け」というものがあるみたいなんですが、

  1. カテゴリー
  2. 時間
  3. 場所
  4. 五十音
  5. 連続量(売上、利益、人口、降雨量など)

で、分類して整理するとやりやすく、見ている方も理解しやすいみたいですね。

とにかく、順番がごちゃごちゃしているとそれだけで理解が遅くなるからだめだということですね。

 

あとは、効果的なチャートの例がいくつか紹介されていました。

僕は表みたいなやつしか使ったことがなかったので、今後挑戦してみようと思います。

 

スライドをシンプルにする方法

情報量は多すぎると理解度の低下を引き起こすそうです。Less is moreだそうです。

そのために、重複を排除したり、データを間引いたり、といった方法が紹介されていました。

 

昔、「言葉ダイエット」という本を読んで、情報は短いほうがより良いということは理解していました。

ただ同時に、「短くしすぎて伝わらないよりは長くても伝わる方が大事」といったことも書かれていました。

なので僕はこれまで発表資料などで、情報の取捨選択に迷ったらとりあえず入れることを選択していました。

しかしこれは逆効果だったのですね、、、。

発表が終わったあとに、なんとなく理解してもらえていない感じがすることがしばしばあり、もしかして情報多すぎていたのかなと反省しました。笑

 

まとめ

こんな感じで、グラフ・チャート・情報の取捨選択などを活用することで、効果的なスライドを作成する方法について学べる本になっていました。

この本で学んだ基礎知識を活かしてどんどんスライドを作成していって、また身近なスライド作成が上手い人から技術を盗んでいくことで、実際に身についていくんじゃないかと思います。

会社の偉い人になにか報告しなきゃいけない、、、といった人はぜひ一度読んでみてもらえたら嬉しいです。

 

 

スライドって社風が出ますよね。

特にお役所というか行政というか、そういったところのスライドはすごいですよね。笑

ですので僕も、無理に全部取り入れず、自社で活かせそうなところから取り組んでいこうと思っています。

 

あとこの本以外にも「外資系コンサルの〜」というシリーズはいくつか出版されているみたいですね。

そちらもいずれ読んでみたいな〜と思います。