【読書感想】「静かな人」の戦略書のレビュー
人前で話すのが苦手
会議で急に意見を求められて瞬発的に答えるのが苦手
知らない人が大勢集まる懇親会が苦手
そもそも職場のそんなに仲良くない人と会話をすることも苦手
静かな人、いわゆる「内向型」の人には仕事においてこういった悩みがあると思います。
僕もかなりの内向型でして、上記のことが当てはまっています。
事前に準備していないことに関して聞かれるとかなり焦ってしまいますし、
職場の違うグループの人達とはすれ違ってもギリギリ挨拶をするくらいですし、
社外の人となんて、一体何を話せばいいのか、、、といった感じになってしまいます。
この本はそんな人達に向けられた本で、
静かな人がどうやって仕事で活躍するか、良い評価を得るか、
そしてどういった心持ちで働けばいいかについて書かれています。
この本の中で僕が一番印象に残っていて、おそらくこの本が一番言いたいことなんだろうな〜と思った言葉は、
「内向型は劣っているのではなく違うだけ」です。
世間では元気で明るい外向型が良い評価を受ける風潮がありますもんね。
おとなしい人たちってあまり良い評価を得られず、劣っているような印象を受けてしまいがちです。
ですがそれは全く違うんだよ、ということですね。
実際にこの本に書かれていたのですが、外向型には外向型の悩みがあるみたいで、
例えば初対面なのに話しすぎてしまったり、距離を詰めすぎてしまったりして嫌がられる、などが挙げられていました。
どちらが優れているというわけではなく、どちらも個性ということですね。
そんな内向型が社会でどうやって活躍していけばいいのかというと、
結局は長所を活かすことが一番だそうです。
人の話を傾聴する、入念に準備を行う、ゆっくりと思考を巡らせる、
内向型はこれらの能力が優れているので、落ち着いて自分のペースで周囲をサポートしていけば良いということですね。
ちなみに、バスケットボールの世界では、オフェンス能力に優れていて多くの点を取るいわゆる「スタープレイヤー」に対して、サポートする選手を「ロールプレイヤー」と呼ぶそうです。(シェーン・バティエという選手が例に挙げられていました。)
スタープレイヤーには巨額の報酬が支払われているのに対し、このロールプレイヤーはこれまで過小評価される傾向にありました。
しかし、各業界でデータの統計解析が行われるようになると、ロールプレイヤーの貢献度が明確となり、現在ロールプレイヤーの注目度が上がっているのだそう。
今後こういった統計解析がますます増えていけば、内向型の人への注目度もどんどん高くなっていくのではないでしょうか。
自分はあまり外交的ではないよなぁと思う方はぜひ一度読んでみてください。
無理に社交的になる必要はないんだと、少し元気がもらえます。笑
その他、「そんな悩みはない!」と思う方でも、例えば部下におとなしい人がいるといった、そういった状況の方にもおすすめだと思います。