venenatum’s blog

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【読書感想】空気を読む脳のレビュー【中野信子】

 

なぜ日本人は空気を読むのか?というテーマの本です。

スマホ脳と同様に、「生活の発達に対して遺伝的な進化という意味では適応できていないために起きる、脳の本能的な反応」について書かれていた感じがします。

 

venenatum.hatenablog.com

 

幅広い内容が書かれていたので、個人的に面白かった内容3つを紹介します。

 

 

1. 協調性の高い人ほど不正を許せない

 

協調性というのは集団で生きるための力で、逆に働けば自分たちと違うものを排除しようとします。

そのため協調性が高い人ほど、コストを払わずに美味しいところだけを持っていく「フリーライダー」が許せないんだそうです。

最後通牒ゲームという実験があります。

被験者二人のうち一人にお金を渡して、「もう一人と好きな金額で分け合ってください。ただしもう一人が受け取りを拒否したら二人共お金はもらえません」という実験です。

受け取りを拒否しなければ、確実にお互い得するはずですよね。

しかしこの実験の中で実際に、協調性が高い人ほど低い額を提示されたときに受け取りを拒否する割合が高かったみたいです。

協調性が高いほど平等を求めるんですね。

俺がマスクしているんだからお前もマスクしろよ!みたいなマスク警察とかそうだなぁと感じました。

自分も協調しすぎないように気をつけようと思いました。

 

 

2. ダメ男には本能的に惹かれる

 

ナルシズム、サイコパスマキャベリズム(目的のためなら手段を選ばない)という3つは、ダメ男の特徴みたいな感じで、ダークトライアドとも言われるそうです。

これらの特徴を持っているダメ男たちは、「新奇探索性」が高いみたいです。

新しいことをいろいろやってみようとするみたいな。

だからダメ男の新奇探索性の遺伝子と自分の遺伝子を半分ずつ持つ子供が生まれれば、その子供が自分の遺伝子をいろんなところにばらまいてくれるので効率的に自分の遺伝子を残すことができ、進化の面で有利になる。

そのため本能的に惹かれるっていうことらしいです。

ただ30歳くらいになると理性が発達して、落ち着いた人を好むようになるらしいです。

この話はいろいろ考えさせられますね。

 

 

3. 男女のホルモンの違い

 

例えば、男性の方がドーパミンの要求量が多いそうです。

多分人間がサバンナで生活していた時代とかは、男が食料をとってくる役割をしていたと思うので、

ドーパミン要求量が多い男が生き残ってきたのかなと思います。

確かに男のほうがスマホゲームとかよくやってるイメージだし納得できました。

また、セロトニンの合成量も多いそうです。

男のほうが比較的楽観的で不安になりにくいみたいです。

そう考えると男女って別の生き物にも思えてきますね。

 

こんな感じで、適当に買ったわりに面白い本でした。

脳科学は生物学とか心理学とかとも関係していて、なるほどな〜と思うことが多いですね。